サッカーの試合で選手がファウルをした時に、主審が選手にイエローカードやレッドカードを出す時がありますよね。
何故今のプレーがイエローカードなの?
基準がよく分からないッス!
カード出るのって主審のさじ加減じゃないのー?
それでイエローは厳しくね?
など、様々な疑問が生まれてきます。
そこで今回は、イエローカードと判断されるプレーの基準と監督やコーチもイエローカードの対象となるのかについて調べてみました。
参考にしてみてくださいね。
サッカーのイエローカードとは
イエローカードは、試合中に非紳士的行為を行った選手に対して提示する黄色のカードの事です。
黄色のカード = イエローカード
そのまんまですね。
イエローカードは主審が選手に対して「今のプレーは警告ね」と知らせる為にあります。
昔は警告や退場を主審が口頭で選手に伝えていました。
国際試合の多いサッカーでは言葉が通じない事があります。
その為に、警告や退場宣告がうまく選手に伝わらなかったり理解されない場面もあったみたいですね。
警告や退場宣告を受けた選手がそのままプレーを続行してしまう事もあり、 宣告された事が目に見えてわかるようにする為にカードの提示制度が導入されました。
スタジアムで観ている方にも分かりやすくていい制度だと思います。
主審の声が聞こえるお客さんなんてほとんど居ないでしょうから。
イエローカードの対象となるプレーの基準
イエローカードの対象となるプレーの基準は、以下の9項目になります。
1.反スポーツ的行為を犯した場合 2.言葉または行動によって審判に異議を示す 3.競技規則に違反する事を繰り返す 4.プレーの再開を遅らせた場合 5.コーナーキックやフリーキック、スローインでプレーを再開する時に規定の距離を守らない 6.主審の承認無くフィールドに入る、または復帰した場合 7.主審の承認無く意図的にフィールドから離れた場合 8.レフェリーレビューエリア(RRA)に入る 9.主審がレビューのために用いるTVシグナルを過度に示す ※8と9は2019年はJリーグではルヴァンカップのみに適用 2020年シーズンからはJリーグでも適用される予定になっています。 |
各項目を1つずつ解説していきますね。
反スポーツ的行為を犯した場合
反スポーツ的行為とはどういう行為になるのでしょうか。
サッカー競技規則 2018/19に掲載されていました。
・負傷を装って、またファウルをされたふりをして(シミュレーション)、主審を騙そうとする。
https://www.jfa.jp/documents/pdf/soccer/lawsofthegame_201819.pdf
・プレー中、また主審の承認を得ずにゴールキーパーと入れ替わる。
・直接フリーキックとなる反則を無謀に行う。
・相手の大きなチャンスとなる攻撃を妨害、または阻止するためにボールを手または腕で扱う。
・相手の大きなチャンスとなる攻撃を妨害、または阻止するためにファウルを犯す。
ただし、ボールをプレーしようと試みて反則を犯し、主審がペナルティーキックを与えた場合を除く。
・ボールをプレーしようと試みて反則を犯し相手競技者の決定的な得点の機会を阻止し、主審がペナルティーキックを与えた場合
・(その試みが成功しようとしまいと)ボールを手または腕で扱って得点をしようと試みる、あるいは、得点を阻止しようと試みて失敗する。
・競技のフィールドに認められないマークを描く。
・競技のフィールドから離れる承認を得たのち、競技のフィールドから出る途中でボールをプレーする。
・サッカーに対してリスペクトに欠ける行為を行う。
・競技者が競技規則の裏をかき、(フリーキックからも含め)意図的に味方のゴールキーパーに頭や胸、膝などでボールをパスする。ゴールキーパーがボールに手または腕で触れたか否かは関係しない。
・プレー中、または再開のときに言葉で相手競技者を惑わす。
110ページ(第12条『反スポーツ的行為に対する警告』)
以上が「反スポーツ的行為」とみなされるプレーです。
審判を騙す、相手チームの選手を妨害したり無謀な反則を行う、手や腕を使うなど、
いわゆる「汚いプレー」をすると反スポーツ的行為とみられイエローカード(警告)が提示がされます。
また「サッカーに対してリスペクトに欠ける行為を行う」とあります。
選手としてもそうですが、人間としての品格もしっかり持ちましょうという事ですね。
スーパースターと言われている選手は、プレーは勿論、人間的にも一流な方が多いですからね。
言葉または行動によって審判に異議を示す
主審が下した判定に対して選手が異議を唱えると警告が出され、イエローカード(警告)が提示されます。
主審に「執拗に抗議」したり「暴言を吐いた」場合がイエローカードの対象となるようです。
試合を見ていると、選手が判定に対して手を上にあげるジェスチャーなどをするシーンを見かけますが、 あまりに過度にやり過ぎると警告が出る時もありますね。
判定に対しての抗議はほどほどにという事でしょうか。
競技規則に違反する事を繰り返す
イエローカードを出すまでもないようなソフトなファウルでも、繰り返すとイエローカード(警告)が提示されます。
主審が注意しても直らず、何度も同じようにファウルしてしまう場合ですね。
プレーの再開を遅らせた場合
・交代する選手がフィールドから離れることを遅らせる ・主審がプレーを止めた時に、ボールを遠くへけったりボールを手で持ち去る ・主審に「やり直し」をさせるため、間違った場所からフリーキックを行う |
「遅延行為」と言われる時ですね。
意図的にわざと試合の進行を遅らせて時間稼ぎをした場合には、イエローカード(警告)が提示されます。
コーナーキックやフリーキック、スローインでプレーを再開する時に規定の距離を守らない
相手プレーヤーは、コーナーキックやフリーキックの時は9.15m、スローインの時は2m離れていなければいけません。
この距離を守らず、邪魔をしたりプレーの進行を妨げたりした場合にはイエローカード(警告)が提示されます。
主審の承認無くフィールドに入る、または復帰した場合
サッカーでは、主審だけが選手をフィールドに復帰させる権限を持っています。
主審の承認がなくフィールドに入った場合はイエローカード(警告)が提示されます。
1.ベンチに居る監督やコーチ、控えの選手がフィールドに入って喜んだり抗議したりした場合。 2.怪我の治療でフィールドの外に一時的に出た選手が、自分の判断で勝手にフィールドに戻ってきた場合 |
などですかね。
主審の承認無く意図的にフィールドから離れた場合
選手は主審の承認なく勝手にフィールドを出てしまう事は出来ません。
選手交代の時や、トイレに行きたくなったりして勝手にフィールドを出ていくとイエローカード(警告)が提示されます。
用を足す時は主審に伝えてから行った方がいいみたいですね。
レフェリーレビューエリア(RRA)に入る
RRAとは、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)が使用される試合において、主審がプレーをレビューするための映像機器が設置されている場所の事です。
主審が映像を見て判断している最中に、話しかけたり邪魔をしたりするとイエローカード(警告)が提示されます。
主審がレビューのために用いるTVシグナルを過度に示す
TVシグナルとは、主審が「テレビモニターの形を見せる」ジェスチャーです。
選手がこのTVシグナルを安易に要求したり、ビデオチェックをするようにアピールするとイエローカード(警告)が提示されます。
イエローカードの新ルール「シンビン制度」とは
イエローカードの新ルール「シンビン制度」というものが今後導入される可能性があります。
シンビン制度の「シンビン」は「Sin=罪・違反」と「Bin=入れ物・置き場」を合わせた造語です。
ラグビーやアイスホッケーで使用されています。
サッカーでは、イエローカードを受けた選手が10分間の退場処分を課せられ、一時的にピッチから退場するといった制度です。
このシンビン制度は、イングランドのアマチュアリーグで試験的に導入されました。
FA(イングランドサッカー協会)のバリー審判長が「将来的にはほぼ確実にシンビン制度が導入される事になるでしょう。」と述べています。
日本では開始されていませんが、イングランドでシンビン制度が導入された場合は日本のJリーグでも導入されることは確実でしょうね。
イエローカードは監督やコーチも対象になるの?
Jリーグでは2019年8月からルール改正が行われ、監督やコーチ、ベンチスタッフもイエローカードの対象となります。
JFAの解説によると、『挑発・嘲笑・相手の感情を刺激するような身振りや行動』は警告の対象。
『乱暴な行為・つば吐きやかみつき・攻撃的や侮辱的、または下品な発言や身振りをする』ことは退場の対象としています。
今までは主審は口頭での注意、あまりに悪質な場合は退席を命じていました。
今回のルール改正では、主審は反則行為の度合いによって、選手と同様の「注意」「警告」「退場」を示すことが可能になっています。
監督が執拗な抗議をして退席処分というのは見た事がありますが、一発で退席ではなく警告を示す事で抑制を図るのが目的なのでしょうか。
それでも抗議し続けて退場(退席)してしまう監督さんは居そうですけどね(笑)
まとめ
今回は、サッカーのイエローカードの基準となるプレーや、 監督・コーチへのイエローカードの提示条件について紹介しました。
イエローカードの基準って、なかなかわかりづらいですね。
プロの選手がガチンコでプレーしている為、ファウルをするのはありえる事です。
しかし、悪質なプレーに対しては厳しく罰していかないと、試合の収集がつかなくなったり怪我人が出てしまったりします。
主審の方の判断も難しいとは思いますが、しっかりとプレーを見極めた上でイエローカードを提示していただきたいものですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
サッカーのルール一覧についてはこちらの記事をご覧ください。
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